基本的なグリースアップに使う
 PTグリースは化学合成グリースでPTFEを配合しているため、潤滑性能や高荷重性能に優れています。そのためブレーキやクラッチレバーのピボット、ブレーキやチェンジペダルのピボット、サスペンションピボット、またステムベアリングなどのグリースアップに適しています。乳化しにくいため、長期に渡っての潤滑保持が可能になります。
使う場所を選ばない高性能グリース
 PTグリースの利点は一般の鉱物系グリースと違い、ゴムや樹脂への攻撃性が非常に低いことです。そのため金属とゴムや樹脂が接した部分にも安心して使用することができます。例えばブレーキマスターシリンダーのピストンは、ブレーキレバーに押されるためかなり高い荷重がかかりますが、PTFEが高い潤滑性能を与えてくれます。そして周囲のゴムのダストカバーにグリースが付着しても、ゴムへの攻撃性が低いためダストカバーの劣化も心配ありません。
 またゴム表面に薄く塗り広げることで、紫外線などによるゴムの劣化を抑制する効果もあります。そのためフロントフォークのダストカバーなどに塗っておくという活用方法もあります。
樹脂部分などにPTグリースを使う
 サイドカバーやカウルなどの差し込み部分は、樹脂の差し込みと受けになるゴムのグロメットがありますが、この部分にもPTグリースは安心して使うことができます。ゴムの劣化硬化を防ぎ、樹脂の差し込みの摩擦も低くなるため、スムーズに脱着が可能になります。
バッテリーのターミナルグリースに使う
 PTグリースに配合されているPTFEは、電気絶縁性の高さも利点です。そのため一般の鉱物系グリースより、ターミナルグリースとして使うと、より高い絶縁性能を発揮します。